飛行学校ストーリー2

アメリカの訓練学校のストーリー

私も訓練生時代に失敗したし、免許とってからも大ミスをしたこともあるが

管制塔から「こんなヤツ単独で返せないから迎えに来い」と言われ、教官と飛んで迎えに行ったことも幾度とある

(二人乗りの機体で単独飛行すると、管制塔に捕まった訓練生は教官同乗で飛んで帰る、

なので迎えに行った飛行機は私が一人で操縦して帰るというわけ)

 

しかし最近の訓練生は昔とは違う

その彼はネバダのラフリンというところから、カリフォルニアの砂漠のブライスへ(南へ)向かい

ロストポジション(上空で現在地不明)してしまい、さまよった、

 

しかし、最近の訓練生は高度を下げて携帯の圏内にして、飛びながら飛行学校に電話、すると教官数名が航空図を見て針路をチェック

教官「ここのVOR(電波無線標識)拾えるか?」

教官「今どこのVOR何度方向にいるの?」

訓練生「●●度、DME(距離が出る)●マイルです」

教官「おまえ、そこメキシコ国境ギリだぞ!!!、直ちにヘディングノース!!」

危うく国境越えるところだったそうで

教官「ウエスト〇マイルにYUMAがあるからそこに降りろ!」

 

ここで本来なら迎えに行くのだが、燃料屋さんが閉まるので、燃料屋さんに教官が電話をいれて

「ウチの生徒がロストして、今から迎えに行くと燃料屋さん閉まるから、

明日行くから生徒にモーテル探してもらえないだろうか」と親切にしてもらったそうな

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今の訓練生は上空で携帯で知らせる。私が飛んでいた時代はなかった発想だぜ。

 

別にこんなんでも問題にならず、逆にこういう人は地文航法(地面を見て飛ぶ)のが苦手な分、計器飛行がうまくなり

エアラインに就職というパターンもある。(そういう後輩を知っている)

 

アメリカの空は広くておおらか、そういう環境素晴らしいぜ~