ビクタービル空港へ飛び撮影を行い、
次の空港へ行くべく6500ftまで上昇。
この先は山があるので、とっとと上がりたいが、思ったよりも上がらない。
エンジンフルパワー、クライムピッチ(上昇体制)
だが昇降計の針が4000ftから、ろくに上がらなくなってきた。
この先は5500ftの山があるので、直線で行くと、普通は問題ないが、この上昇率では、高度が山越えできるまで上がらないので、
山越えをする前にその辺をひとまわりしながら、らせん状に距離を稼ぎ、高度を上げるプランに変更。
しかし上がらない、
さらには80ノット以下でストールウォーニング(失速警報)が鳴りまくる。本来この機体は50ノット代でストールウォーニングが鳴るのにおかしい。
ダウンドラフト(下降気流)?いや、そうではないな?
ミクスチャー(燃料の濃さの調整はPilotの役目)が濃いのか?
マグニトー(点火関連)か?
暑いけどキャブアイス(キャブレターなので)か?
出発空港のデンシティ・アルティテュード(密度高度)は5200ftだけど、(実際の標高は2300ft)燃料満タンではないし、満席ではないし、この離陸重量なら問題ない
(以前もセスナ172で、4人乗って更に熱い時期に上がった経験あり)
と原因をさぐりながら左席の私が高度を下げないように、ただし失速しないように飛ばし、右席のセーフティパイロットはフライトマニュアルをめくり原因究明を行う。
こういう時 Pilot二人だと心強いというか、役割分担ができるので安心。
だが、下手すりゃマックスパワーで100ft/minで降下してしまう現状。
戻るとしても出発地 ビクタービル空港のフィールドエレベーションが2300ft、この場所なら届くな、行けるな!
最悪、この辺りは砂漠だし、道路も広いので緊急着陸地には困らない。
ダメだ降りましょう!となり
(高度を)高く入れば万が一エンジン停止でも空港まで届くだろう。
しかもビクタービル空港の滑走路はめちゃくちゃ長いので、高く進入してもノープロブレム、
直ちに管制塔にコンタクトをとり降下着陸態勢に、(緊急着陸ではない)
大型機が降りるワイドなランウェイにちょっと右に流されたがランディング
その後、誘導路でエンジンがブスブスと息継ぎをしだした、危なかったぜ!
駐機場でエンジンをクールダウンし、整備士とコンタクトを取るが原因不明。
再スタートしても症状は同じ、
さすがにこの状態では飛ばせないため、フリーウェイで二時間の距離をUberで帰ることに
そもそも最初ロングビーチ空港から上昇のときに
「パワーねえな、この機体、まあ145馬力の古い機体だからこんなもんか?」
と思ったが、最初から調子がイマイチの機体であったのだ。
というわけで、機体を置いてロングビーチ空港まで、めちゃくちゃフリーウェイをぶっ飛ばしながら、メキシカン・ミュージックをかける運ちゃんのUberで帰路につきました。
そんで故障の原因は、私が帰国するまで機体はベースに戻らず、そのため原因がわからないまま終わってしまったが、少なくともストールウォーニングは心臓に悪いので修理になるはず
まあこういう時もあるさ
ノープロブレムです!