ソロのロング・クロスカントリー(単独長距離飛行)は、(飛行機は除く)あまりエンジンを現地でシャットダウンしないらしい
なぜなら、訓練生は慣れていないで、教官なしで、エンジンシャットダウン、エンジンスタートはリスクがある。
しかし、風も強いし、万が一の事を考え燃料給油して帰ってこいとの指示
目的地は広島ヘリポート(旧広島空港、その後広島西飛行場)
岡山からは、笠岡、右手に福山市、尾道シープレーンベース、因島大橋、安芸灘大橋と美しい風景の上を飛ぶ
そして呉の街からアプローチを開始
レポーティングポイントはKIRIKUSHI という島
この日のランウェイは22
太田川放水路から S字ターンしながら、最終進入という、シロートには難易度高しの着陸
しかも、バリバリ市街地の上だぜ、こちらは無免許だぜ、いいのか(笑)
着陸後はエンジンシャットダウン、燃料を入れてもらうが
「いや~相棒 JA7968、ここまでよく飛んできてくれたよ、ありがとな。
帰りも頼むぜ!エンジン止まらずに帰ろうな」と心の底から思う。
自分が飛んだつもりで考えてみてくださいよ、孤立無援だよ
一人ぼっちだよ、この相棒だけが頼りだよ。そう思うでしょ。
燃料屋さんの書類にサイン、マイナミさんいつもお世話になっております。
空港事務所で着陸料を払い、手続きを行い
着陸料1100円を支払い
Pilotラウンジには貸出用自転車の案内もあり、いろいろ親切
そして
しっかりとプリフライトチェックを行い、テイクオフ
私は日本の空はまだあまり知らないし、アメリカとは空域や管制のやり方、言い方が違うので、勉強中であるが
広島ヘリポートは「広島フライトサービス」というところが通信を行うが、管制官ではないので、何の権限もない
離陸後、「フライトプランのオープンをお願い致します」と言うと
管制「すいません、こちらではそういう事は行っておりません」
まあ想定内だけど、一応言ってみた
ベースの岡南飛行場は、訓練所のディスパッチャーに
「Runway is ClearでフライトプランOpenお願い致します」
と伝えているが、ここはベースではないので、孤立無援
フライトプランをCloseしないと、救難捜索が出て、めちゃくちゃ大変な事になるが、Openしないのもまずい。
未確認飛行物体として、近所の岩国基地から戦闘機が来てしまうかもしれん(笑)と笑っている場合ではない。
なので、5マイルを過ぎて、広島フライトサービスの周波数を離れると、管制機関に連絡
うーむ、2500ftで、福岡Infomationか大阪Infomationか、こんな低空で無線が届くか?
ダメならもうちょい西へ飛んで、広島タワーに通信してフライトプランOpenをリクエストするか。飛びながら考える
とりあえず、ここなら大阪より、福岡の方が近そうなので、福岡インフォメーションを呼ぶと、つながった。
JA7968 Go ahead (JA7968どうぞ)
「Request Flight Plan Open」(フライトプランのオープンをお願い致します)
「Say your Airborne Time」(離陸時間を教えてください)
えっと、今は昼前、離陸してから10分くらいなので11:08だな、世界標準時だと-9だから・・・
0208だな、単純な計算でもヘリの運航にそんなに慣れていないし、離陸上昇中はやること多いので、頭がまわらない
「0208 JA7968」(2時8分です)フライトプランは世界標準時が基本
「Roger 0208 Flight Plan is Open」(了解しました。フライトプランをオープンします)
で事なきを得た。
こうして、この日もビビりながら経験を積んでおります。ソロフライト、怖いけど、まあおもしろいぜ