限定変更試験 フライト編その1

そろそろフライトに行かないのか と言われそうなのでフライト試験へ

そもそも口頭質問に合格しないと、フライト試験に行けないのである。

そんで、セスナだろうがヘリだろうがボーイング787だろうが、試験内容というかやることは同じである。

しかし、こんな試験 大人になって何度もやるなんてプロパイロットは良い商売ではない((笑)

さて機体へ行くと、プリパレーション(準備)プリフライトチェック(飛行前点検が行われる)

装備品確認、後ろで試験官が見ていて、このアンテナはなに?

装備品の救命胴衣は搭載してますか?どこですか?これって必要ですか?とか突っ込みが入る

燃料だって

使用燃料は何ですか?

「JET A1です」

他は使えないんですか?

どういう特徴がありますか?

添加剤は必要ですか?

何度まで使えるんですか?とか

めちゃくちゃ突っ込みが入るわけよ

さてフライトだが、熱帯低気圧通過後でようやく飛べるコンディションになったから、いきなり他の訓練機や熊本なので崇城大学の訓練生も飛び出してめちゃくちゃ忙しい

そんで熱帯低気圧通過直後だから風が強い=フライトがしづらい、揺れる=操縦がセンシティブになる

めちゃくちゃ嫌なコンディションじゃん、最悪だぜ!

そんでフライトは、今回型式限定変更試験なので、まずは空港の外の空いている空域に行き課題が出される(最初のパイロット試験だとナビゲーション(航法)とかもある)

この日は熊本空港の北にある菊池市上空へ向かう、できれば高度2500ftまで上がりたいが、2500ftに達すると、前方にちぎれ雲があり、雲に接近しすぎたら試験中止になるので

「2500ftだと雲があるので2000ftに降下して巡行します」とインテンション(こちらの意思)を伝えてフライト

「それでは課題を出します、ジェネレータがフェイル(使用不能)になりました。どうしますか?」

チェックリストを出して(本来はヘリは手が離せない)確認、異音振動があれば緊急着陸、ない場合はチェックリストにしたがい、手順(もちろん飛ばしながら)でトラブルシュート

ジェネレータ(発電機)フェイルなので、熊本空港に戻りますが、電装品は最低限にとどめるため装備品をOFF, じゃ無線機はどうするんですか?

これが夜の場合はライトはどうするんですか?と突っ込みが入る

他にも「エンジン停止、火災発生、最低安全高度まで手順通りお願いします」という課題

パンパンコールという緊急通報を行う(まね)

「ただいまから緊急着陸を行います、シートベルト再確認お願いします」と発声、エンジン停止、前方の川の手前の田んぼに着陸します!と言いながら緊急降下

他もCautionランプ(トラブル発生のランプ)が点いた場合(いろんな種類あり)や、最後はラダーペダルが固着して動かなくなりました(左席の教官がラダーを中途半端に踏み、私は足は操作しない、できない)どうしますか?

「熊本空港に帰投します」

どうやって着陸しますか?管制には?機体の向きは?

ではベースレグ(着陸経路)までラダーペダル固着のまま操縦してください。

という要領である。

もう手は汗でびっしょり、これでフライト試験前半が終了、空港に戻りこのままフライト試験後半へ続く