テキトーな管制官

山をこえて管制に 「降下開始をリクエスト」して承認をもらいPower Back(出力下げ)

目的地VCV空港のATIS(空港情報の無線)を聞くとインフォメーションR、現在使用滑走路は17、

空港には場周経路というのがありエントリー(入り方)もいくつかあるがこの位置からだとライトトラフィック・ダウンウインドエントリーが適切なのでVSI(昇降計)500ft/minで降りて行けばダウンウインド3800ftにいい感じで行けるなと計算

現在通信中の「So-cal Approach」が「コンタクトVCVタワー」(VCV管制に交信をするように)と言うので周波数を変更、何度か呼ぶが出ない

ここはインディアン居留地の関係でインディアンが管制官だからテキトーという話を昔から聞いているが「寝てんとちゃうか?」ってくらい反応が遅い

しかもこちらは「インフォメーションRを受信済」と言うと「Qだよ」と言われるので、再度ATIS(空港情報)を聞くとやはり「R」ったく管制テキトーだな・・・

さらにはATIS通り「滑走路17番で着陸をリクエストします、エントリーはダウンウインドで」と無線で言うと

「いやランウェイ21番使ってよ」と言う返事、

ったく、「ATISは17って言ってたじゃんよ、こちらは降下計算してダウンウインドを狙ってんだよ」と思ったが、指示通り急遽変針、ランウェイ21のレフトダウンウインドエントリーへ向けて降下、さて半年ぶりのVCVはどんな機体がいるのか

お、レジが尾部に書かれていないビカビカのANA B777-300ERってことはデリバリー前か

翼の上はJA796Aね、後ろのホワイトの777は元シンガポール航空でVLMに行ってリースバックされた機材、

同じ777でも新品と機齢17年、

いろんなのがいるな~

767Productionは今

シアトルにて、

これだけ787が売れているんだし、767の新造機はFEDEXくらいしか見ないし、もう製造されていないんだろうな・・・と思っていたら

バリバリ製造してんじゃん

どこ向けかというと

フライトレーダーには映らないが、タワーを聞いていてコールサイン BOEING

なにやら大きめな機影が・・・と思いスタンバイすると

おお~KC-46(軍用版767)日本も導入したし

これがKC-135を押し出す(入れ替えで退役)わけね、なのでガンガン製造されてます。

まだ試験飛行なのでNナンバーね

やはりB707からKC135もそうだが、ここは最新鋭機よりも信頼と実績のベテラン767なわけだな~

飛ぶと何かしらマイナーハプニングがある

飛行学校時代はフライトはお金がかかるのでとにかく貧乏、超貧乏、

毎日 氷を食べて生活していた訓練生もいたくらいだ。「先輩、氷喰っても腹一杯にならないんですけど」と嘆いていたヤツは現在日本のエアラインの機長である。

が、しかし、推測だが航空大学校、法政大学や桜美林大学、東海などの航空学科(ここは推測でなく自分で取材で飛ばしてもらったことがあるので確認済)さらにはエアラインの自社養成はパリッとしたキレイな整備がしっかりした機体で最初から訓練しているが、私なんか超ボロイ機体が多い、

一応誤解の無いように言うと、小さい機体ながらもいろいろ乗ったので、バリ物もあったし、すぐ思い出すだけでも操縦したことがある機種はセスナはC150,C152,C172,C182, C310,C402,C412, パイパーはPiper PA28, PA31, PA34, BeechはBE36, BE55などあり、中にはキレイなオーナー機もたくさんあったが、レンタルのは基本ボロが多い

たぶんエリートの方々から見れば、「危ねえよ」「ちゃんと飛ぶの?」とか後ろ指を指される、しかしそんな機体で飛ぶのも慣れている。

この日の機体に行き、燃料をチェックすると

ディップステッィクという残燃料を確認するスケールがあるが、こんなの見たことない、手書き、どこまで正確なのか?日本じゃアウトだろ!

しかも手早く確認しないと揮発するからか燃料どこまであったかが消える。これを燃料タンクの中に差して残燃料を見るわけよ、

機体は1970年代製造、ったって今の中古価値で8万ドルくらいするぜ。

ここで「一時間に8ガロン見ておけばいいから、飛行時間、予備燃料、補正燃料を考えると、いけるな」とか判断する。

そんでテイクオフ、すでに無線でクリアランスデリバリーに「離陸後左ターン、フリーウェイ91と605の交差点を目指して2500ftで抜けろ」という指示をもらっているので、その通りにして

出発管制が「セスナ193(搭乗機)トランスポンダーIdent(すでにスコークコードはもらっている)の指示でIdent」(管制官のモニターにピコーンと点滅するらしいので、見つけやすい)するが、Identボタンがつかない、

三回くらい「セスナ193トランスポンダーIdentって言うとるやろ!」と言われるので

「セスナ193です、何度もIdentしてるんですが」と返答(当然飛ばしながら)

すると管制官「セスナ193、お前どこにおんねん?」

(写真はイメージです)

この辺は四年飛んでいたので、地理と空域はばっちりなので、目視で「シールビーチVOR(航空無線標識)から10マイルノース、2500ft」と返答

ようやくIdentできたようで止まれないので位置は当然ずれていて

「セスナ193、レーダーで確認、ロスアラミトスの10マイル北にいるんやな、そのまま自分の航法で7500ftまで上昇してよろし、ただしクラスBには入らんといてや」という指示

トランスポンダー大丈夫かよ???接触不良か?

ふーっ、これで何とか目的地まで飛べそうだ

ちなみに当ブログはプロを含むさまざまな航空の専門家に見ていただいているが、最近アメリカで飛ぶと管制でアプローチのハンドオフ(So-cal Approach, とかLA Centerとか)で昔はWith you と言っていたのがLocalは「Check Inn」という、私はクラスCのAirSpace以下しか飛ばないが、クラスA(空域)でもそうなのですか?

クラスAエアスペースとかBとかで飛んでいる人、教えてください。

UA新塗装 実機捕獲

数か月前にユナイテッド航空新塗装が発表されたが、うーん微妙~と思ったが、実機を初めて見たら「以外と悪くないじゃん」という感じ

まあ今NRTでよく見るカラーはそもそもContinental航空塗りだし、私を含む旧Continental航空の人の中には「Unitedって書きやがってあんなのひどい」と言っていたくらいだし、United側としても伝統のUの字が消えて納得いかないという声も聞かれたので、今回のコレが落としどころなのだろう

やはり下のペイントにはUnitedではなくContinentalの文字の方が似合う

ちなみにその前のロゴはこれ(コレクターの方からいただいた)

まだワイドボディ機でUAの新塗装見ていないが

そのうち成田にも来るでしょう(下はスペシャルカラー)

寒くてエンジンかからない

アメリカ西海岸を上下しているので、時系列と場所はブログの日時通りではないが

この日のシアトル、外気温33F、ってことは0℃ 車のエンジンもNot Readyメッセージが

ウインドスクリーンも真っ白

飛びに空港に行くと、

「寒くてエンジンかからない」ってことで少々待機してフライト

飛べると、紅葉がキレイ~

宿泊ホテルに戻ると、オシャレなアメ車が、

欲しくはないけど、雰囲気いいわ~これぞアメリキャーン!って感じ

飛ぶだけが全てじゃない

燃料計算、滑走路距離計算、そんでこの日のフライトは約500kmの三角飛び

教官「ナビログ(航法)しっかり作っとけよ」

ってことで

今は便利~パソコン内で航法計算ができる。

下の写真のピンクのラインが私が飛ぶルートを航法計算中

とはいえこれは机上なので、空域の数値を見て三次元でLGBを上がって右旋回、針路66度 2500ftでFUL空港管制とコンタクト、指示に従い飛び、その後のルート上はLAXの進入管制空域なので3500ftで抜けて、電波標識はここのを拾って方位いくつで飛ぶ という机上の計算をしっかりしないと、機上であわてる。

ちなみに上の写真の赤丸はTFR飛行制限区域だから入ってはいけない

航空地図は当然持って行くが、周波数も事前にメモメモ、

そうしないと上空で「風の計算しろ」とか指示が飛び、飛びながら(自動操縦なし)通信しながら、地図を見ながら計算しなきゃいけないんで

よし、Pushback(人力)してクリアランス・デリバリーにコンタクトだ


プリパレーション

飛ぶ前は、まずパイロットショップでカレントなチャート(現在有効な航空図)を手に入れないとならない

以前のとそんな変わっていないからいいだろ、という訳にはいかず、有効なチャートを所有していないといけないのが規則

そんで飛ぶ行先のフライトプランをだいたい作成し、この空域はこの高度、東行きだから奇数、西行きの帰りは偶数高度、飛行時間、燃料消費を出してだいたいOK

あとは速度を思い出してイメージトレーニング

55ノットで操縦桿を引き始め

70ノットで離陸上昇 Vyクライム

水平飛行でエンジン2300回転 90ノット維持 

降下はエンジン1900回転 90ノット維持 以下・・・延々と続くがあとはチェックリストで行ける

イメージOK、エンジンも問題なし、行けそうだ!

とりあえず教官もいるし

借りるところはあっても

レンタカーと違いヒコーキはライセンスを見せりゃ借りられるわけではない

でも資格条件さえ満たせば借りるところはある

エアクラフト・レンタル こんな手軽に飛べる環境っていいよね、

っても90日以内に3回の離着陸がないと機長資格がなくなるので、とりあえず教官と飛んでサインしてもらわないと飛べないから、航空地図を見て最新情報を頭に入れてから

そんでこの日撮れた、総二階建て、四発エンジンの旅客機 

といえば

A380じゃなくてショート・ソレントIII

BOAC そう今のBritish Airwaysですよ。

オークランドの博物館にありました。飛行艇でかいな!

おまけで、この間写真出したらちょっとウケたのでこの日撮影したジェットスター機 型式はL-1329 初飛行1957年だが今もまれにアメリカならいる。この角度だと四発に見えないけど、リアエンジンが2発づつ搭載。

半世紀以上も前にこんなビジネスジェットを作っていたんだから、日本はかなわないぜ

オークランドにて

944を撮りに

連日こちらでは山火事のNEWSをやっていて、多数の航空機やヘリで消火活動が行われている。

昔からDC6BやC130の山火事消防機を追いかけていた私としては血が騒ぐ、そんな頑張るヒコーキたちを皆さんに見ていただきたい(これまでもさまざまな媒体に発表したことあり)、と思いどんな機体が出張っているのかチェックするとB747-400、DC10-30など

ん!これは行くしかない!飛行機借りて飛んでいくか?とも思ったがTFRテンポラリー・フライトリストリクション(飛行制限)がかかっている

内容は「TO PROVIDE A SAFE ENVIRONMENT FOR FIRE FIGHTING AIRCRAFT OPERATIONS・・・」要するに10000ft以下は山火事消防機の活動の邪魔になるから入んなよ、ってこと、まあそりゃそうだ。邪魔してはいけない

ってことはベース基地に行くしかない

ベイブリッジ方面のサインを頼りに

片側5車線のベイブリッジ(横浜じゃないぜ)を抜ける

だいたいさ、山火事消防機は定置場の基地に行っても撮れないことが多く、出動しないと撮れないがスケジュールがない。なので今回も

「行けば撮れると思うなよ」だが「行かなきゃ撮れない」

場合によっては「行っても撮れない」というヒコーキ撮影三段活用のリスクもあるがそれは承知

うわあ、途中燃えた後が見えるじゃん、ただいまインターステートフリーウェイ80番をイーストバウンドで走行中。このフリーウェイはシカゴまで続いているので夢があるぜ、このまま走れば三日後くらいにはシカゴだぜ

そんで今回の山火事オペレーションの空港に到着、被害を食い止めるべくB747,DC10X3機、MD87、Bae146らがフライトを繰り返す

今回のメインターゲットは グローバルスーパータンカーの744(上の944)

これ元成田ベースのJAL機、今はこんなハードなミッションで活躍中。

こういう人の為に飛ぶCREWは素晴らしいし、こんな組織も素晴らしい

747を低空で飛ばして消火剤撒くって腕いるでしょ、

いろんなカットが撮れたので帰国後かどこかの媒体で発表したいと思う。

SFOは600mmで

まずは数年ぶりのサンフランシスコ、ここはさ正直撮影スポットがあんましないわけよ、

しかもメインランウエイというか、ベストなポジションで撮るには超望遠必須(20年前は別のましな場所もあった)

なのでCanonのエクスペンシブな600mm(すげえ軽いのでとても便利、飛行機撮る人なら一人一本オススメで迫力カットが撮れる)で狙う

天候の安定と超望遠必須=夏は陽炎でNGとなれば今のシーズン、冬は経験上霧が多い(写真奥にタワーが見えるでしょ)

が想定外の問題が山火事、かなり激しい

NEWSでもレッドフラッグ HIGH ファイヤー デンジャー だぜ

結果、煙が来て喉が痛い(ホント)空気悪いぜ

グレーの雲は山火事の煙、まわりの人も「スモーキーね」と言っていた

撮影環境ベストなのに、やはり現地に行くといろいろあるな