JAナンバーだけじゃ分からない

この日は 空港そばのカフェで一人でランチ

コーヒーがついてきたので

「すいません、持ち帰りでもいいですか?」とお願いすると

パイロットジャンパーを着ているので

「パイロットの方ですか?これから飛ぶんですか?」

「はい、そうです」(嘘ではない、ヒコーキのPilotだし)

ヘリは訓練生だけど(笑)

という事で午後テイクオフ

岡南飛行場から行先は広島空港

関西TCA(管制)より、

Traffic 1 o’clock 5000 descending to 3000, (1時の方向 5000フィートから3000ftに降下中の機体あり)

Roger Looking(了解探します)

1時 って言ったら、ヘッドオン(正面に近いので緊張が走る)

そういえば JA何番とかいうコールサインが5000ftとか、さっき言っていたな、

セスナ172か?ヘリか?

こちらは向かい風80ノット(対地120kmくらい)

飛ばしながら探す、逆光だから向こうの方が見えるだろうけどさ

すると、キラッと1時方向がひかり、視認

「Traffic insight」視認しましたと通報

セスナサイテーションが右を通過してゆく

JETだよJET

向こうは追い風で降下中なので、めちゃくちゃ速いぜ!

ジェットはコールサイン分けてくんないと、見えたらすぐ来るから危ない

向こうは視認の通報がなかったので、右下で小さい当機は見えなかったんだろう。(下から上の方が見える)

このように毎回飛んでいると何かがある。

なお、広島空港ではANAのテイクオフ後に着陸指示

向こうはA321なので、タービュランス(後方乱気流)もあるが、この日は風が強いので、後方乱気流が流されることも想定、

しかし念のため減速してアプローチ

3000mX横60mの滑走路は広いわ~

進入の高度がベースが1200mの岡南飛行場だから、3000mだと感覚が狂うけど、どこでも降りられないといけないので良い練習。

なお、両手両足離せないので写真はありません、

写真はイメージ

そんで、天気が悪くて飛べない日もあり

ずっと待機しても飛べない日もあるが、この「待ち」に耐えないとPilotにはなれないそうな By教官

眺めの良い 標高が高いホテルで天気を見て、飛行計画を考えて

やはり バカと煙は高いところが・・・以下自粛 笑

揺れだしたけど、どうする?

当訓練ブログは、一部の方にはいろいろメッセージをいただき、大いに好評だが、ライトな方には

「何を言っているのか分からない」など不評、(笑)

しかし、そんなのは気にしない

なぜなら飛ぶことは人間の本能なので楽しいので、少しでも知ってもらえればと思う。

 

さて

この日のフライト

ソロ(一人ぼっちフライト)長距離(50ノーティカルマイル以上)

事前にしっかり飛行計画を立て、目視だけだと視程が25kmでも黄砂やガスでクリアに見えない事も多いので

方位も当然計算、なお 磁石の方位と真方位は違う(以前書いた)つまり磁石の北に行っても北極点じゃなくて

カナダに行ってしまうというずれがある。それも計算に入れる

 

岡南飛行場から広島ヘリポートへ

事前にWindyのアプリで、上空の風も計算

この日の天気図は等圧線の間隔は広いのに風がある、

2000ft 14ノット

上は20ノット以上

私は飛行機のPilotなので、3000ft以上の高度は多少は風も分かるが、ヘリは3000ft以下が基本

つまり新しい世界

下を飛びたいが、山や送電線など限度がある。

予定高度は2500ftだが、2500ftだとこの日は関西TCA(無線)がクリアに入らず、3000ftに上げたら通信可能に

 

岡山から笠岡市をこえて西行、前方に2000ftくらいの山があり 揺れだした。

怖いぜ、

Vne(超過禁止速度)を超えないように、出力と姿勢を数えきれないほど調整、

 

考えてみてください この高度はガタガタと揺れる

正面 山の左手は瀬戸内海に山が迫り、万が一の不時着場所はない、

右は福山市の街、

どうする?

 

低い高度の方が風がないとの事前情報なので、波や煙を見て風向きを判断し

2000ftに降下(万が一の際にはグラウンドに緊急着陸も可能)揺れながら西へ

 

帰投後、教官に報告、デブリーフィングを行うと

「良い経験しましたね、まあ緊急着陸場という意味では正解だけど、南西風ですよね、ということは山の風下に

行ってしまったので余計揺れたわけですよ、なんなら海側を飛んだ方が揺れないか、そのまま3000ftで速度を落とすという方法も

ありましたね」

 

なるほど、BESTな選択ではなかったわけだ。

これも勉強、低い方が風は弱いけど、山の風下はおっしゃる通り風が変化する。

考えれば分かるけど、飛ばしながら、上空で揺れながら地図を見て、入っちゃいけないところなどを考え

ルートと高度変更、

 

いろいろ考えることあるし、お尻から突き上げられる上昇気流の感覚でソロロングフライト

怖いんだぜ~ シミュレーターでは味わえない自然との対峙

 

なんてったって、このヘリ、燃料満タン、人も入れて 最大離陸重量622㎏だかんね。

そりゃあ木の葉のように揺れるわ。

レポーティングポイントに悩む

レポーティングポイントとは、飛んでいて位置通報を行う場所

各空港には地名のレポーティングポイントがあり管制から

「レポート 竹原」(広島空港の場合 竹原市上空に来たら言ってね)など、言われる

しかし、定期便ではなく低い高度を飛ぶので、ずっと管制と話す必要はなく、

「もうこの先はレーダーで見えないので、それじゃあ」(Radar Service is terminate squawk VFR good-day )

と切られることもある。

この日の広島ヘリポートからの帰り道、関西TCA(管制エリア しゃべらくても良いけど喋った方が他機の情報をくれるので安全)

に入る手前で、うーん、チャート(上の航空地図)に尾道シープレーンベースが描かれているから、

「Over Onomichi Seaplane Base at 3000ft Eastbound」 と言うか、

そもそも先方のレーダー画面に「尾道シープレーンベースが描かれているのか?」

このあたりは、お仲間の元航空管制官で、現在セントレア付近で活躍中の田中さんに聞こうと思うが

悩んだ末にもう少し東に進み、福山市なら関西TCAの管制官も分かるだろうと推察

「2 miles South of FUKUYAMA at 3000ft Eastbound」現在福山市の2マイル南3000フィートで東へ向かっています

とコンタクト

すると

「Squawk 1506 Ident 」(トランスポンダ発信機に1506と入力せよ)

この1200というのを、言われた数字を入れると、レーダー画面に映る

すると

Radar Contact your position is 30miles south west of KIBI VOR, Altitude reed at 3000. (レーダーで視認しました、貴機のポジションは吉備VOR(岡山空港にある航空無線標識)より南西30マイルの位置で、高度は3000ftです)

とNAV AID(航空無線標識)からの位置と距離で言われる、という事は地名はレーダースクリーンに書いていないのだろうか?

飛びながら、考えることいろいろあるわけよ、

でも、少し慣れてきたので景色を見る余裕も出てきて、怖いよりも楽しいという感情が上回ってきた。こうして試験に向けて飛行時間を重ねております。

(規定の経験と飛行時間がないと試験に進めない)

写真はイメージです(以前撮影)。両手両足使うので、飛行機なら撮影できるけど、ヘリ操縦中はまだ私にはできない。

危険な香りがする男

無口なダンディなイケオジ(最近はイケてるおじさんを言うらしい)の雰囲気をかもしだそうと努力し

飛行機とヘリのライセンスを取り、007 シークレットエージェントを目指しているが(笑)

今回は危険な香りがする男に・・・

なぜなら

ろくに経験もないのに、一人でロングクロスカントリーと呼ばれる、長距離フライトに行かねばならないからだ

だいたいさ、考えてみればおかしな話じゃん、

車で仮免許の人が一人で、東京から高崎に行って水戸に行って戻ってこい、それができたら試験受けても良い

なんてことにはならない、だって危険じゃん、誰が考えても危険だし、違法、無免許なのに公道を走ってはいけない

しかーし、

飛行機(ヘリもそう)試験前に単独飛行(昔は20時間、今は10時間)飛ぶ、しかも半分の時間は長距離

たいして経験もないのに人様の頭の上や、家の上を飛ぶ

「みんな、俺が行くからどいてくれよ、訓練生だぜ、無免許運転だぜ、危険危険!」

危険な香りがする男ではなく、

文字通り

危険な男である!

イメージはこういうの

リアルはこういうの(笑)だけど、上より下の方が超不安定で難しいんだぜ。(ホント)

なので、しっかり下調べ

日本でも航空地図はノーティカル・マイル(同じマイルでも航空業界はスタチュート・マイルもある)

速度はノットだから、

かかる時間をポイントごとに計算、

下記はフライトコンピュータ という名称の コンピュータでもなんでもない計算尺

かかる時間が出ないと燃料計算ができない

ね、フライト コンピュータと書かれているでしょ、

飛べる人や運航管理者ならみんな知っているフライトコンピュータ

そこのPilotのあなた、「訓練と試験でしか使わないじゃん」とか言っちゃダメだよ!(笑)

7時は見えない

ハードスケジュールでブログを更新する時間もなかったが、数日ぶりであります。

 

まずは、高松空港隣接さぬきこどもの国 チャーリィ古庄の世界の飛行機のお話

1部2部共に、この時期なので定員すし詰めはできないが、募集定員は両セミナー共に満席御礼

 

こどもの国なので、お子さんから「大きいお友達まで」(笑)ご参加いただきありがとうございました。

 

世界の空港や世界のヒコーキの話、ができる人はあんまり人材的にいないそうで、満足度も高かったようで

リアルイベントが開催できて、私もEnjoyできました。

高松空港のFさんも、ご協力ありがとうございました。

 

会場はプラネタリウムに写真を映すため、スクリーンは大きい

そして同時開催の さぬきこどもの国インスタフォトコンテストは

瀬戸内国際芸術祭公式カメラマン 宮脇慎太郎氏と共に写真を講評

手に持っているのは 徳島県の秘境 祖谷の写真集で宮脇氏の作品

 

そして高松空港まで来たら、「晴れの国おかやま」にある訓練所は目と鼻の先

岡南飛行場にてフライト訓練再開

機体イメージは上(AirwolfのBell222)後ろは昔のオフィス@ロングビーチ空港

 

リアルはコレ まあメインローターの数も二枚で同じだし、似たようなものだろう(笑)

JA7968 「ジュリエット・アルファ セブンナイナーシックスエイト」ちょっぴり言いづらいぜ

 

そんで、岡山県倉敷 付近を飛んでいたら、関西TCA(管制)より

Traffic ‘7 o’clock below 2500 do you have a insight? (7時の方向、高度2500フィート以下に他の航空機あり、視認できますか?)

7時の方向とは、時計の12時(0時)が正面なので、真右は3時、真左は9時

 

私は右席操縦なので、真左(9時)から右後ろ4時くらいまでは見えるが、二人乗りだし7時である左後ろは

ぜーんぜん見えないのだ。

こちらは3000ftで巡航なので、おそらくその前に入電していた北から来た飛行機のようだし、まあ抜いてくれるだろう。

 

管制には「ラジャー・Looking」(了解 探します)と返答

 

上から下の機体を見ると地面があるので見えづらいけど、下から上は空なので太陽に近かったり、風防に反射してなければ

見えるだろう。

そのうち Traffic no Factor(他機はもう気にしなくて良し)のような事を言われ終了。

地図を見ながら、風を計算しながら、無線を聴きながら、安全に飛ばす。

景色も良いし、怖いけどなかなか楽しいぜ~

 

CPプラス終わりの

昨日は品川のキヤノン イノベーションラボWith

にてカメラショー CPプラスのCanon フォトサークル講評会 少人数プレミアムイベント

スタジオにてLiveで作品講評だけど、下手な写真出してくれないとケチつけられないじゃん(笑)

というくらいステキな写真もあり

そして今日は高松空港隣接 さぬきこどもの国にてセミナーなので終了後に移動

どうしたかと言うと、3日前セントレアでお仕事だったので撮影車をセントレアに置いてきた

そのため新幹線と名鉄でセントレアに行き、撮影車で明石海峡大橋を渡り四国入り

今週のように、なんだか仕事が重なるときは重なる。

まあレッスンプロじゃないので、セミナーや教えるのがメインでなく、お仕事撮影してクライアント様からギャランティをいただくのがプロカメラマンなので、

大型撮影ミッションが三月も入っているので、健康第一です。

移動が多いと、楽でエンジョイできる車って重要で車好きの人ならお分かりいただけると思う。

というわけで今日はプチ子供向け目線で飛行機写真トークです。

STAGE NARITA プロジェクト撮影

先日リハーサル撮影を行ったこれが 今日 本番

史上初プロジェクト JALスペシャルフライト ANA機内リアルカンファレンス

弊社も協賛企業として参加させていただいていて

成田空港会社さんとNTT東日本さんの間に

フライトショップチャーリィズのロゴが

また関係者メンバーがすごく千葉県知事

東京航空局長(以前 成田市副市長時代にお世話になった)

などなど 成田の平山建設さんを筆頭に、JAL ANA、成田空港会社など大勢の方々によりフライトが実現

関係者として 撮影大忙しな日であります。

RF85mm F1.2

今日から日曜日まで、仕事と移動が続き怒涛の忙しさなんで、とりあえず1枚

最近カメラの進化と明るいレンズにより夜もバリバリ撮れる

レジもしっかり出るので夜降り 夜上がりというこれまで狙えなかったヤツもいける(限度はあり)

少々お高いレンズだが めちゃくちゃ暗い成田のB滑走路も頑張れば撮れる。

R3にRF85mm F1.2

すごい時代です。上の写真 当然 空港周辺のライトのみ、ストロボじゃないよ。

雪の新潟空港を撮れ

クライアント様から

「雪景色の新潟空港を撮影してきてほしい」というオーダーが

いやいや、新潟の天気予報は雪でも、新潟県は広いので、新潟空港がある新潟市はあまり降らないんですよ

1-2年だけどコンチネンタル航空時代に新潟空港勤務していたので、雪景色はなかなか見られませんよ。

と答えると

 

「それがですね、今年は雪で何度も欠航するくらい降雪があるんです、天気チェックしておいてください」

 

という事で、待つと、新潟空港 雪予報が

地元の方に聞くと、こんな感じという写真を送っていただいた。

というわけで、降雪予報が出て翌日多少晴れ間がありそうな日に新潟入り、

狙うは翌朝

 

ワーストケース・シナリオは、

「経費をかけて行きました、しかし予報よりも気温が下がらず雪がありませんでした」

 

だと、経費請求の際に「撮れていないのに経費だけもらうのも気分悪い」

しかし降雪がひどいと、欠航してしまう。

うーん、難しい!

でも、飛行訓練で日程がとられる分、4月くらいまでわりと撮影スケジュールは詰まっているので、

なんとか終わらせたい。

 

 

あとは展望デッキが命の新潟空港、雪でデッキ閉鎖でもまずい。

というわけで、写真はイメージですが、(クライアント様のカットを先に勝手に出せないから)

とりあえず、雪の新潟空港(難易度高し)

雹はうちつけるわ、強風だし、吹雪くし、撮影コンディション厳しいけど、撮れた!

新潟駅は多少積雪あっても、空港はあまりないのよ。これだけ雪が残っていれば上等!

 

そして、午後はみるみるうちに溶けてゆく

新潟空港と言えば、ツポレフ(20年くらい前カット)だったが、今ではPeachを除き、エムブラエル、DHC8、CRJというメンバー

昔はロシア機も面白かったし、ウチ(コンチネンタル航空)のB727も来ていたし、グアム線のライバル

ホノルル行きJAZのDC10もあった。

 

とりあえず、クライアント様の機体を午前、午後の3往復撮影し、ミッション終了

新潟駅に戻ると

高架になっている!下の平なところにホームがあり、白鳥とかが来ていた

1999年撮影「白鳥」

最近、どこの駅も高架になり風情が消えた、

まあ効率や踏み切り問題を考えれば仕方がないけど、熊本駅も宮崎駅も

私の知っていた風情のある駅ではなくなってしまった。

下:どんつまりのバスターミナルも消滅するらしい(新潟駅)

 

太田博之さんのドーファン

先週のフライト

航空関連会社からのオーダー

千葉県 北総エリア

 

北総病院、ドラマコードブルーの病院で、

私は20年くらい前、ドクターヘリ導入の際に密着撮影に張り付いていた記憶がある

そして船橋ヘリポートに降りるので

JRの船橋車両基地、こんなところに車両基地があったんだ。

上から見ないと知らんかったぜ

津田沼駅付近、奥はららぽーとやIKEA

津田沼って、めちゃくちゃ都会じゃんね、上から見ると分かるわ

やはりこの高度は人の生活が感じられる高度

友人の家はあのあたりかな、と思いながら眺められる

 

そんで、昔のポジのスキャン(ヘリ編)1990年代にロングビーチ空港勤務時代のカット

N909HP 元JA9697

尾翼の「Hに〇みたいな」ロゴで当時のBOSS(プライベートジェット会社副社長で元JAL機長)が反応

「あれ、元(太田博之さんのヘリだ)尾翼のロゴが、ウチが飛ばしていたサイテーションと(CL601)チャレンジャー

と同じロゴだっただろ」

 

太田博之さんは、私の年代は知らないが、60代?いや70代以上なら知っている俳優さんで、当時のチェーン店

小銭寿司(小僧寿しではない)のオーナー

 

バブル時代にプライベートジェットやヘリを導入したが、バブルがはじけてアメリカに売られたヘリがコレ、塗装はそのまま

 

しかし、上の写真を見ると、メインローターが前傾していて、これで推進力を生みタキシングしているんだな・・・

1990年代だと、こういうバブルの残り香があった時代でした、まあ私の年代はバブルの恩恵は全く受けておりませんが

 

ちなみに、この太田博之氏のセスナ・サイテーション(黒金)を撮影されているベテランスポッターの方もおられる。

なお、JA9697時代の写真をWEBで検索しても出てこない、やはりこの時代の飛行機やヘリの写真って、少ないんだな・・・